遠まわりは手短に

bagpipe_psのサブブログ。テレビ・ラジオで観聴きした番組の感想を載せています。※番組の画像の著作権は全て著作者に帰属します。当ブログの内容について問題やご連絡がありましたら、お手数ですが当ブログの承認制コメント欄・またはXアカウント(@bagpipe_ps)のダイレクトメッセージへご連絡をお願い致します。

初見と初見

カワシマの穴(2022.12.26)

M-1アナザーストーリーの裏でひっそり始まった日テレの謎1時間特番。面白かったので画像多めでメモ。



多忙な麒麟川島さんに1日密着したVTRが流れると説明されるも、本人には全く身に覚えがなく。何も知らないまま自らVフリして始まったのは、日テレの過去映像を使いながら川島さんを称えるかの如きアバン映像。



ナレーション「今、バラエティ界のトップを走る男がいる……。2022年、年間テレビ出演本数536本で、堂々の2位。麒麟川島明、43歳」

川島「ありがとうございます、いやみなさんのおかげですよ」



川島「ハナシ寿司〜っ!」

川島「これ日本テレビさんのね」



川島「ちょっと古いな」w


すぐ12月某日の川島さんに密着するパートに切り替わる。朝5時に動き出す川島さんをカメラは追う。



川島「んはははははははッ!(笑)なんやこれ!?怖ーわっ!え!?」wwww

向井「川島さんだ」

川島「服俺やなぁ!俺っぽいぞ」

峯岸「いつもの川島さん」

向井「顔も川島さんっすよ」


この番組の正体は、いわゆるノブ違和感の技術を駆使し、川島さんの顔を合成した別人・カワシマ明が紡ぐ1日をウォッチングする番組でしたww


向井さんと峯岸さんは番組側に乗っかるスタンスを取るが、



川島「見てよほら、顔のサイズが(笑)顔のパーツがギュッと真ん中寄ってるやん」ww



毎朝ラヴィット前にお賽銭入れたりゴミ拾いしたりと善行をする日々w


ナレーション「だが、そんなカワシマにも、無名時代があった…」



川島「これは本物やねん(笑)」w



川島「田村。これ1番最初の宣材写真」

峯岸「えーちょっとヤンチャ!」



初回のM-1で実績を残すもホームレス中学生の影響で相方ばかりフィーチャーされる日々…的な流れ。

川島「『彼女がドロボー!』っていうトークしてる。なに今のトーク?」ww

そしてロケができてないから振り返りVが長くなってると制作側への指摘もし始めるw



VTR内の時刻は6時20分。ラヴィットへ差し入れするパンを買いに行くカワシマ明。



川島「デブだ!」wwww

中の人変わってるwww



またハナシ寿司の映像ww



一旦スタジオに降りるとあることに気付く川島さん。スタッフ陣を指差し、



川島「アイツちゃうんか!?」ww

カンペに何かをずっと書いているが一切出さないADw

川島「法廷画家なん!?」w




ラヴィットが終わると3人目のカワシマ明が登場。さっきまでと違ってガンガン喋る。正体はJPw



共演者への感謝の思いを語るカワシマJPに被さるのは再びハナシ寿司の映像ww



カワシマ明は本人ほどのコメントはできずw

川島「このマスクでスベるの勘弁してや」w



川島「なんで食べるとき後頭部なんの?」

食事シーンには合成技術が対応できずww そんな技術の欠陥はまだまだ出る。カワシマJPがカメラの方を避けながら咳払いをすると、



川島「グチャグチャって顔なったぞ今!ズレたんよ!予想外の動きやから!」www




14時になるとカワシマ明が再びチェンジw 4人目は声を似せる気ゼロ。センチュリー21の前で立ち止まるこのカワシマは、GUCCIを愛用していると。

ナレーション「だが、GUCCIを買えるようになるまでには、苦労した若手時代が…」



川島「何回使うねんこの写真!」www



川島「これ何回使うねんお前!」ww

峯岸「『彼女がドロボー』(笑)」

向井「『彼女がドロボー』」

川島「『彼女がドロボー』」

もう完全に覚えてしまった一同w



「仕事がない時はパチンコ店のバイトでMC術を磨いた」なんて嘘っぱちを語っているカワシマ明と、ハナシ寿司ばかり使うスタッフへ同時にキレる川島さんww



ジャージに着替えてランニングしたり高速腕立て伏せを始めるカワシマ。

川島「TBSで見たことあるぞこの腕立て!」ww

池谷直樹ww



川島「なんでちょいちょい鳩のインサート入んねん」



川島「顔にかぶるからや!顔が鉄棒被るタイミングで鳩入ってきてんぞ!」www



子供達に夢を与えるため、怪物BOXこと12段の跳び箱を行うカワシマ明w

川島「だからケイン・コスギ睨んでたんかい!細かいわフリが!」www



12段を見事に超えるも、このあと15段にもチャレンジするカワシマ池谷。ほんでまた初期の宣材写真www

川島「はいもう没収します!(笑)」



チャレンジ成功。顔怖いってw




19時になると最後のカワシマ明に。



サイズ合ってないしヒゲも生えてるwww



本当に馴染みの店で本当に馴染みのメンバーと語らうカワシマ明。「バカうま〜」の一言でザコシショウだと察する川島さんww 飲みの席で大喜利を始めるカワシマの様子を見ていると、



川島「出たぞ今!!一瞬映った!!映った映った!かけ忘れてる!止めてくれ!」wwww



とうもろこしとアスパラのかき揚げが到着。川島軍団に食レポを強要するカワシマ。

向井「これもやるんだ、みんなで」

川島「これはでもホンマにたまにやるなぁ」w



意味不明な食レポをするネゴシックスにペットボトルをお見舞いww 店内の空気は最悪に。


カワシマ「気を取り直して大喜利いこかー!!」

川島「頭おかしいんか!(笑)」www



飲み会も終盤。一旦いい話したかと思ったら、



設定無視してザコシショウがやりたい放題wwwwwwwww




VTRが全て終了。

川島「自分らココ座ってみ、2キロ痩せんでホンマ!」ww



ラストは、ずっと何か書いてたADのカンペを見てみる。



川島「おほほへへへへっ(笑)怖っ!俺の人生『おわり』なんコレ?」www




そして本当の番組の最後は「もう一度ご覧になりたい方はTVerで」のアレ。



ここでも仕掛けてくるかwwww




クイズ違和感のディープフェイク技術をこう生かしてくるか。カワシマ明がめちゃくちゃになっていくグラデーションも良かったし、構造上難しいと思うけど第2弾やってほしいな。次は旅行編とかでw








カワシマの穴の翌日に放送されたファミリーヒストリーのゲストは麒麟川島さん。



先日久々に親族一同集まっての飲み会があったが、この番組でどんな取材を受けたかを一切行ってはいけないという取り決めがあるため全然盛り上がらなかったとOPにお土産を持参w



調査を進めて判明したのは、川島家の先祖は代々宮大工をやっており寺の建設等を行っていたということ。幕府に届出を出せる様な人でないとなれない立派な役職だったらしい。

明治18年、川島さんの曽祖父となる喜一郎(のちに父親の名前を継いで喜兵衛に改名)が生まれる。福井→大阪に移り住むが、結核を患った妻・小とよが死亡したあとは、息子の良三を連れて再び滋賀に戻る。自身も結核を患いつつ、最終的には東京都大田区に住み51歳で亡くなってしまう。



芸人デビューをする時、祖母から「うちの家系にも人前で仕事をする人がいた」と聞かされていたがその謎が明らかに。喜兵衛の妻・小とよの親族である紐本弘は友禅染の絵付け師でありながら、梅若流の能楽を納めた美声の持ち主!芸人・川島明に通ずる特徴!




明の祖父である良三は丁稚奉公に出されていて、きつい仕事にもへこたれず周囲に明るく振る舞っていたらしい。オナラばかりして「ヘコちゃん」と呼ばれるほどひょうきん者!

川島「おじいちゃんがね、かなり苦労して近所からお米を分けてもらってっていう、多分その時とかにこう、笑顔で明るくしないと、っていうスキルがないとダメだったんでしょうね」

今田「でもそのスキルはちょっと、今の仕事にも、共通するとこあるよね。しんどい時でも笑顔で笑って」




良三は静香と結婚。ともに親がいない環境で育ったことから、子どもたちには親にあやかった名前をつける。


良三の長女・トヨコさん「なんで自分には親が居いひんのやろ、それはずっと思ったと思いますわ。それで自分が結婚して、子供がね、できたいうのが嬉しかったんやないかなと思うんですよね」



宇治茶を配達するドライバーになった良三はここでも明るい人気者だった様子。順風満帆だったはずだが、妻が交通事故で生死を彷徨う。一命は取り留めたものの、後遺症を心配して家を空けるドライバーの仕事は辞めることにした良三。自宅を訪れた行商人のアドバイスにより、藁にもすがる思いで自宅を改装し漬物屋を始める!明るい人柄で街の人気者になっただけではなく、こだわりの漬物は美味しいと話題になり、なんと2022年の現在でも顧客に好評!凄すぎる!



宇治市出身のパティシエ・鎧塚さんも良三に可愛がってもらったことがあるそう!

鎧塚「銭湯に、漬物屋のおっちゃんも毎日のように来てはって、おっちゃんに見つかるとボーンと突き飛ばされて、浴槽の中にはめられましたからねぇ。おっちゃん来た!と思ったら慌てて入って浸かってましたねぇ(笑)」

川島「なんでそんなことしてん?」w


スタジオの川島さん曰く「漬物屋がおじいちゃんが勝手に始めた」と聞いていたが全然違ったと。また晩年までおばあちゃんが店を頑なに辞めようとしなかったのは、自分のために開いてもらった漬物屋を潰したくない…という思いだったんだろうと感動する川島さん!





良三の息子である喜一さんは、のちに川島さんの母となる悦子さんと結婚。

川島「自分のことは後回しでしたね。とにかく自分が腹減ってても、先食べとか。自分が寝てなくても子供が起きてきたら何っつって」「めちゃくちゃ優しかったっすね。今なって本当わかることだらけ、ですね」


川島さんの父方の祖父・太市は日中戦争に招集され最前線に送られる。2年間で20以上の戦闘に参加するなどの軍歴を上げたものの、帰国後は性格が一変し、すぐ激昂したり手を上げたりしたことがあったそう。2人の兄に続いて生まれ6人きょうだいの長女だった悦子さんは、父親の顔色を窺いつつ、母を心配し小さい頃から家事や弟たちの世話を担う。



家計を助けるアルバイトとして、エキストラで映画にも出演!だが家族に捧げるだけでお小遣いになることはなかったという。悦子さんの親友曰く、ちょっと遊びに行こうと誘っても家事を全て済ませてから出掛けるほどきっちりした性格!のちに呉服屋に就職し、縁談がたくさん舞い込んでくるも、厳格な父親やその下で暮らす家族のことを思い、全て断ったのだという。

ナレーション「家族に捧げた青春時代。そんな中でも、ほっとできる瞬間があったといいます」

その趣味はなんとお笑い!テレビでやっていた漫才を見ているときだけは、何もかも忘れて大きな声で笑う…そんな趣味があったそうだが川島さんは特に知らなかったらしいが、その影響は知らず知らずのうちに受けていた。

川島「みんなで和歌山の白浜旅行行こうとか言っても、もうバス借りた方が安いと。そんときにバスの中で流れてた、誰かがビデオ借りてきて流してたのがもう『いくよくるよベスト漫才』っていう。とんでもない英才教育で育ったんです。初恋の人がだからくるよ師匠ですからね。こんなかわいくて面白い人いるんやっていう」w



そんな川島さんは高校卒業後、すぐNSCに入学することに。その決断には全く反対されなかったと。だが仕送りをするためミシンの内職を始めた悦子。…ってか莵道高校だ!!『響け!ユーフォニアム』の聖地!アニメで観た気がするぞこの風景!何話だったか忘れたけど!





その後M-1をきっかけに人気者となった麒麟。京都で営業があれば駆けつけるし出演番組は全て録画。しかもテレビの前で正座してじっと鑑賞するくらい息子を応援していた悦子さんは、時折手紙を送ることもあった。息子に応援の言葉だけではなく、良くない発言を諌める言葉も書き記していたと。

川島「若手の時よう怒られました」

「傷つけるのも勇気や元気を与えるのも言葉やから それを仕事にしたのだから 良い方に使って下さい。」


ナレーション「戦争で変わった父のもと、家族のために生きた悦子を癒してくれた『お笑い』。その道に進んだ息子への手紙はこう結ばれていました」

優しい時間が流れ ほっとする様な仕事をして下さい お願いします


VTRに登場した父・喜一さんが涙ぐむシーンでスタジオの川島さんも同時にハンカチを目に当てる。優しくホッとする様な仕事って聞くと、こじつけかもしれないけど、ラヴィットをはじめとした川島さんの仕事にばっちり当てはまるような気がするな…。



コンビでの仕事に加え、ピンでの仕事も倍以上に増えていった川島さんは2021年春、ついに朝の帯番組の司会にまで抜擢。だが、それと時を同じくして、悦子さんの身体には異変が生じており、肝臓の持病が悪化し入退院を繰り返す様になる。



入院中はコロナの感染拡大もあり家族と面会できない日が続く。病院の看護師曰く、気丈に振る舞っていた悦子さんだが大切にしていた家族と会えずに泣いてしまう日もあったと。



そんな悦子さんを慰めたのは、テレビで人気者となった息子の姿!体調が悪い中、深夜でも視聴を重ねる母親を見て止める子供たちだが、どうもそれだけは譲れなかったらしい。





2021年11月23日未明、悦子さんの体調が急変。特別に面会を許された家族は、朝8時になりテレビをつける。

兄・修一さん「『ここから回復することはないです』というので、一緒に『ラヴィット明も出てるし、ちゃんと聞いときや』っていう感じで、目は開いてなかったですけど」



事前に容態は把握していた川島さんだったが、それを全く表に出すことなくラヴィット!生放送をやり切る。




だが午前9時7分、悦子さんは亡くなってしまう。ラヴィット放送中だったんだ…。



CM中に兄からのLINEで事態を察するが、そのまま笑顔を崩さず仕事をやり抜く川島さん…!


兄・修一さん「本人から聞くと、もうなんにも頭回らへんかったっていうのは、言ってましたね。それを出さんと、仕事しきったっていうのが、たぶんオカンにしてみりゃ、誇りじゃないかなって思います」


放送終了後にはお兄さんにこうLINEを送る川島さん。

最後までほんまに頑張ってくれたんやな。みんなも集まってくれたんやな。お母さんの子供でほんまに幸せやわ。

VTR終了後、涙で言葉が出てこない川島さん。番組最後には、

川島「これから、さらに胸張って、芸人やりたいと思います」

こう締めくくる!





母親が好きだったお笑いを全うする息子が、自身のポリシーを貫いて立ち上がった『ラヴィット!』を観ながら、おそらく息子のことを誇りに思いながら去っていったこの一連のVTR、もう良すぎてリアルタイムで観てて嗚咽混じりに泣いてしまいましたね。先祖や家族の写真なども含め、ちょっとこの記事上では伝えきれないのが惜しいのでなるべく観てほしい………つってもNHKプラスじゃ配信終わってるので、見逃した人は再放送の時を待つしかないです。本当に必見です。これを踏まえた上でこの翌日にやってたゴールデンラヴィット!はオープニングのサンボマスターが生演奏しただけでいろんな感情が湧き出てきてちょっと泣いちゃいましたからね。





ただひとつだけクレーム言いたいのは、カワシマの穴のせいで、





せっかくいいシーンだったのにこの初期宣材写真でちょっと笑ってしまいましたww